NVデバイス株式会社は、食品製造業・製造業の現場に向けたタッチレス電子帳票システム「SyncForm(シンクフォーム)」を開発・提供しています。視線センサーやジェスチャーセンサーによる入力手段に加え、AmiVoice SDKを採用した音声認識機能を搭載し、手袋を装着したままでも声だけで記録業務を完結できる環境を実現しました。
製造現場の音声認識に求められた条件や、導入後の現場の反応について、開発部長の河野 晋太郎様にお話を伺いました。
課題・背景
手袋着用・両手がふさがる…製造現場の記録の困難さ
弊社はもともと、視線センサーやジェスチャーセンサーといったタッチレス操作デバイスを手がけるメーカーです。展示会で製造現場の方々と接する中で、これらのセンサーが食品製造業をはじめ強い関心を集めることに気づきました。
製造現場には、「画面を直接触れない」場面が日常的にあります。手袋着用が前提の衛生管理、両手がふさがった状態での記録、タッチパネル接触による二次汚染リスクといった制約です。さらに、DX化が進まない現場からは次のような声も挙がっていました。
- 紙の帳票から抜け出せない
- 手書きデータをPCへ転記する手間がかかり、その際の誤記で手戻りも生じる
- 手袋着用による着脱・手洗い・機器洗浄が頻繁で、衛生管理の負担が大きい
これらをまとめて解決する手段として、タッチレス操作を最大の特長とする電子帳票システム「SyncForm」の開発に踏み切りました。現場の制約を「仕方のないもの」として受け入れず、テクノロジーの力で取り除いていくことが、私たちの出発点です。

導入の決め手
ネットワークに依存せず、現場を止めない音声認識を
音声認識の搭載は、複数のお客様からいただいた「声で入力できれば帳票作業がもっと楽になる」というご要望がきっかけでした。
視線・ジェスチャーに続く、新たなタッチレス入力手段として期待を寄せていただいています。
エンジン選定にあたって評価したAmiVoice SDKの強みは、次の通りです。
・ローカル環境で完結し、外部サーバやインターネット接続が不要
・高価なGPUを必要とせず、一般的なPC構成で実用的な認識精度が得られる
・コンパクトで組み込みやすく、製品への統合がスムーズ
・デモ段階の認識精度が、すでに実運用レベルに達していた
・国内ベンダーとしての長年の実績と、豊富な音響モデルの蓄積
中でも決め手となったのが、最初の「ローカル環境で完結する」点です。SyncFormは、通信障害による製造ラインの停止を避けるため、外部環境に依存しない安定稼働を基本方針としています。
インターネット接続の有無に左右されず、安定したレスポンスを保てる点を重視しました。
導入の効果
「転記」をなくし、記録業務の手間とミスを同時に減らす
SyncFormの音声認識には、導入をご検討中のお客様や、展示会で実際に体験された方々から、多くの反響をいただいています。
中でも評価が集まるのが、現場の大きな負担となっていた「転記」に関わる点です。
従来の現場では、手書きで記録した内容を、後からPCへ入力し直す作業が欠かせませんでした。この転記は単純に二度手間であるだけでなく、書き写す過程で数値の打ち間違いや記載漏れといったミスが生まれる原因にもなっていました。手書き文字の判読に迷い、確認に時間を取られることも少なくありません。
SyncFormなら、声で話した内容がそのままデジタルデータとして記録されるため、この転記作業そのものが不要になります。二度手間が消えると同時に、転記に伴う書き損じや読み間違いのリスクも入力の段階からなくせます。手間と正確さの両方を、一度に改善できる点に期待を寄せていただいています。
しかも、手袋を外さず画面にも触れずに入力できるため、衛生管理を保ったまま記録できます。声による入力は普段の話し方に近く、特別な操作を覚える必要もありません。こうして記録という作業そのものを軽くしていけることが、SyncFormの音声認識がもたらす価値だと考えています。

今後の展望
音声認識の操作性をさらに磨き、現場に受け入れられる形で製造業のDXを後押し
今後、SyncFormはタッチレス入力のバリエーションをさらに広げながら、食品製造業をはじめとする製造現場のDXを「現場に受け入れられる形」で強力に後押ししていきたいと考えています。
そのためにも、音声認識の使い勝手や操作性については、今後も継続してアップデートを行っていく方針です。現場で使われる専門用語の登録や、日々の運用管理の手間を最小限に抑え、現場の負担にならずに誰もが直感的に使えるシステムへと進化させていきます。音声認識を視線やジェスチャーと並ぶタッチレス操作の中核として、引き続き強力に強化していきます。
サービス概要
SyncForm
SyncForm(シンクフォーム)は、食品製造業・製造業の現場に向けた電子帳票システムです。単なる紙の電子化にとどまらず、「手袋で画面に触れられない」「両手が塞がっている」といった現場特有の課題を、音声や視線・ジェスチャーによる「タッチレス入力」で解決します。
主な特徴
現場を止めない安定性:オンプレミス構成による高速レスポンスと安定動作
多彩なタッチレス入力:音声認識(AmiVoice SDK採用)、視線、ジェスチャーに対応
カンタン導入:使い慣れたExcelファイルをそのまま活用し、ノーコードで帳票を作成
外部機器連携:温度計や計量器、バーコードリーダーからデータを自動取り込み
高いカスタマイズ性:現場の運用や業務内容に合わせて柔軟に最適化
サービス詳細はこちら>
| 社名 | NVデバイス株式会社 |
|---|---|
| 事業内容 | アミューズメント業界向けメモリデバイス、各種モジュール製品の企画・開発・製造・販売ほか |
| URL | https://www.nvprom.com/ |