障害者グループホームでお世話や介護を行うスタッフに向けた業務支援のクラウドサービス「ケア・オール」を提供している株式会社SANN様。音声認識を活用することになった経緯やAmiVoice APIを選んだ理由を経営企画室 室長の湯浅様に伺いました。
課題・背景
施設での人手不足、年配スタッフのデジタル対応への懸念
障がい者介護の現場では、入所者様の体温、血圧などのバイタルデータや食事の量など定量的な記録のほかに、入所者様それぞれの特性によるものや日々起こった出来事など定性的な記録も大切にする施設が多くあります。現場では人手不足という問題があり、このような情報をなるべく効率的に記録していく必要があります。しかしながら効率化のためにデジタル化を進めても、年配のスタッフの方は使いこなせずに頓挫するケースが多々あります。
多くの情報を効率よく記録したいという点と、年配のスタッフの方でも簡単にできるようにしたい、という現場の状況に寄り添って、業務支援のクラウドサービス「ケア・オール」に音声で入力できるという機能を追加することにしました。
導入の決め手
国産の音声認識であること、医療分野の実績が魅力
音声認識エンジンを選ぶにあたって、本アプリが日本語を使った入力であるため初めから国産の音声認識を検討していました。数社と比較検討しましたが、弊社の顧客は障害福祉・介護の業界であることから、AmiVoiceの医療業界向け音声認識ソリューションの利用実績が大きく、医療分野の音声認識を得意としている点に魅力を感じ、決めました。
実装の難易度は
アプリへの実装にあたっては問題は無く非常にスムーズにできました。開発統括という立場から見ていて、実際に構築に関わったエンジニア側からもクレームなどはありませんでした。管理画面のインターフェースも非常にわかりやすく日々の運営でも課題を感じません。
営業担当者にもいつでも相談できるので頼もしいパートナーになっています。
導入の効果と今後の展望
支援の合間の記録が簡単に。特殊用語もスムーズに認識
入所者様を支援・介護する忙しい業務の合間に、ポケットから出したスマートホンに話しかけるだけで支援内容がメモや申し送りとしてテキスト化され記録できるようになりました。また、支援現場の特殊な単語や事業所独自の単語なども予め単語登録をしておくことができるため、誤変換なくストレスフリーに行うことができるのもよかったです。結果として年配のスタッフの方にもスムーズに入力していただけるようになり、忙しい現場での負担を軽減しながらDX化を進めることができました。
今後多くの施設様に「ケア・オール」をお使いいただくことで、業務効率化と家族連携による支援の見える化を実現し介護現場の人手不足の解消の一助になればうれしいです。
サービス概要
「ケア・オール」は、2024年1月に提供を開始した、グループホームにおける支援記録の入力から各種請求管理まで、クラウド上で一括管理することが可能なアプリです。グループホーム現場の意見を取り入れながら共同で開発した、誰でも使いこなすことができる業務効率化アプリです。
紙や口頭での、アナログかつ非効率な業務管理が多いグループホームの業務効率化を促進し、生産性を高めると同時に、障がい者のご家族や通所先などの関係機関に支援記録や活動記録をリアルタイムで共有できる機能で、透明性の高い支援=“支援の見える化”を実現します。デジタル活用により、障がい者支援現場のDX化を進めます。
社名 | 株式会社SANN |
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事業内容 | デジタルマーケティング事業/セールスプロモーション事業/人材派遣事業ほか |
URL | https://www.sann.co.jp/ |